• 2026-08-10

骨粗鬆症の食事療法~注射治療と併せて意識したい栄養素とは~

前回のコラムでは、骨粗鬆症の注射薬の種類や治療の流れについてご紹介しました。薬による治療と並行して、実は日々の食事も骨の健康を左右する大切な要素です。今回は、骨粗鬆症の治療中・予防中の方に向けて、食事で意識していただきたいポイントをQ&A形式でご紹介します。

==Q1. 注射治療をしていれば、食事は気にしなくても大丈夫ですか?==
注射治療と食事療法は、どちらか一方ではなく両輪で取り組むことが大切です。

・注射薬は骨をつくる働きを助けたり、骨が壊れるのを抑えたりする役割を担うが、その材料となるカルシウムやたんぱく質が不足していては十分な効果が発揮されにくい。
・食事から必要な栄養素をしっかり摂ることで、薬の効果をより引き出しやすくなる。

薬にお任せするのではなく、食事の土台を整えることが、治療効果を高める近道といえます。

==Q2. 骨のために積極的に摂りたい栄養素は何ですか?==
骨の健康に関わる栄養素は複数あり、それぞれ役割が異なります。

・カルシウム:骨や歯の主成分となる、最も基本的な栄養素。
・ビタミンD:腸からのカルシウムの吸収を助け、骨への取り込みをサポートする。
・ビタミンK:カルシウムを骨に定着させる働きを持ち、骨密度の維持に関わる。
・たんぱく質:骨の土台となるコラーゲンの材料となり、骨の強度に関わる。

どれか1つだけを摂れば良いわけではなく、バランス良く組み合わせて摂取することがポイントです。

==Q3. 具体的にどんな食品を摂ればよいですか?==
日々の食事に取り入れやすい食品をご紹介します。

・カルシウムが豊富な食品:牛乳、チーズ、ヨーグルトなどの乳製品、小魚、豆腐や納豆などの大豆製品。
・ビタミンDが豊富な食品:鮭やさんまなどの魚類、きくらげ、干し椎茸。
・ビタミンKが豊富な食品:納豆、ほうれん草や小松菜などの緑黄色野菜、わかめ。
・たんぱく質が豊富な食品:肉、魚、卵、大豆製品。

毎食すべてを揃える必要はなく、1日を通してバランス良く取り入れる意識で十分です。

==Q4. 逆に控えたほうがよい食品や習慣はありますか?==
骨の健康を損ないやすい食習慣もあるため、注意が必要です。

・スナック菓子やインスタント食品に多く含まれるリンの摂りすぎは、カルシウムの吸収を妨げることがある。
・塩分の摂りすぎは、尿と一緒に排出されるカルシウムの量を増やしてしまう。
・コーヒーや紅茶に含まれるカフェイン、アルコールの過剰摂取も、カルシウムの吸収や骨代謝に影響することがある。

これらを完全に断つ必要はありませんが、摂りすぎには気を配ることが大切です。

==Q5. 食事療法だけで骨粗鬆症は改善しますか?==
食事療法はあくまで治療の土台であり、単独での改善には限界があります。

・すでに骨密度が低下している方や骨折リスクが高い方には、食事療法に加えて薬物療法が必要となるケースが多い。
・食事療法と運動療法、そして必要に応じた薬物療法を組み合わせることで、より効果的に骨の健康を維持できる。

ご自身の状態がどの段階にあるかは、骨密度検査を受けることで把握できますので、まずは検査から始めることをおすすめします。

▼まとめ|毎日の食事が、注射治療の効果を支える土台に
骨粗鬆症の治療は、注射薬だけに頼るものではなく、日々の食事という土台があってこそ、より効果を発揮します。カルシウム・ビタミンD・ビタミンK・たんぱく質を意識しながら、塩分やカフェイン・アルコールの摂りすぎに気を配ることが、無理なく続けられる骨活の第一歩です。豊田市のつかさ整形外科では、骨密度検査の結果をもとに、食事面でのアドバイスも含めた治療をご提案しています。ご自身の食生活が気になる方は、お気軽にご相談ください。

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